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何故かって…あんなモノまともに喰らったら、怪我とかじゃ済まされないだろ?岩の氷柱だぞ?しかも2本。サイズもオレの身長よりデカくて先が鋭い岩。
というか、コイツらオレの話も聞かずにオレを殺す気だ。うん。違いない。
『紅蓮の炎よ、不死鳥と型成し全てを灰塵に帰せよ!ブラストフェニックス!』
…いや~、予測はすぐに現実と化したな~。
それに手加減とかしてなさそうだな、コイツら。だって…
ピンクレンジャーの火の鳥、メチャクチャデカイからな。鷹が両翼広げてもこんなにはデカくないぞ?的なサイズだ。
というかスウィートボイスさん、あなた声と違ってエグい物を出してくれるな。灰塵って塵じゃないか。消し炭にするつもりか?
しかもフェニックスさんよ、何勝手に先を尖らせてるワケ?ガッツーン串刺しでバーベキューですか?オレの肉は美味くないぞ。
…もう呆れてモノも言えない。目を覚ませば留置所ではなく、冷たく薄暗い森の中。躾のなってない犬を叩きのめし、それが元で今に至る。非現実もいいところだ。
だが、人としてこんな無様な死に理由は欲しくないオレは、高速で突っ込んでくるフェニックスを再び横に飛んで逃げた。
地面に着弾、土が溶解していた。…オイオイ、この火摂氏何度だよ?
「…何なんだ本当に。オレは何故お前らにこんな危険な目に遭わせられなければならないんだ?」
思わず本音が口から出た。今まで言わずにいたのは、コイツらがまともに取り合うとは微塵も思っていないからだ。
「ポチを痛い目に遭わせたバツです~!」
「…もういい。オレは今まさに、お前らはオレを殺すと認識した。…なら…殺られる前に……殺るだけだ…!!」
…ほらな?あっちは気絶でこっちは下手しなくても当たれば『死』。理不尽極まりない。
だから、オレはいつものように……感情を捨てる。沸き上がる怒りのみをただ残し、それに身を任せる。
「……!!!?」
アイツらが一瞬身を強ばらせたように見えたが……そんな事知ったこっちゃない。ただ……
動くモノを殺るのみ。
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