新たなる舞台の開演

14/15
前へ
/369ページ
次へ
「…お前…何でそんなに…落ち着いているのだ?」 シロレンジャーよ。それはだな、変わらない事実に慌てふためくのはみっともないからだ。 「…さっ、さっき死んでても変わらないじゃないですか~!?」 …その通りだとも、クロレンジャー。だけどな、理由が分からずに死ぬとかあり得ないから。シャレにならないからな? 「…お兄ちゃん、死んじゃダメだよぉ!」 …あぁ!ピンクレンジャーよ!キミだけがボクの癒しだ!後でお姫様だっこしてあげようじゃないか! 「…こんなヤツが?」 ぅおぃ。人を見た目で判断するなと教わらなかったのか?アオレンジャー。だから人種差別が減らないんだぞ? 「…命、粗末にしないでよ蓮くん…!」 梓…すまない。でも、こうなったのも全部オレの責任だからな。責任は…取らないと。 「…よし、じゃあココに残れ♪」 「…ハァ?親父よ、オレは脳障害起こすまで殴ってはいないぞ?…まさか!もとからそうだったとか……あり得る!」 「いやいや、あっちで暮らせないなら…こっちにいりゃいいじゃん♪」 …いやまぁ…、正しいっちゃ正しいけどさ。 「…それが…いい…。」 …お?ミドレンジャーは賛成か? 「私もぉ♪」 ピンクレンジャー!キミはそう言ってくれると思ってたよ! 「私も私も!蓮くんと離ればなれはイヤだしね!」 …素直に嬉しいじゃないか、梓!よし、後でハグしてあげようじゃないか! 「…まぁ…いいんじゃないですか…?」 …意外だな。クロレンジャーが賛成的な意見を言うとは……って何故に涙声? 「…せっかくの…兄…だから…な…。」 いやだから。何故に涙声なワケ?シロレンジャー。でも賛成っぽい? 「アタシは…別に。」 …その先を言え、その先を。アオレンジャーバカ説、オレの中で徐々に固まりつつあるぞ。 「と、いうワケで!賛成多数で蓮の居残り決定だな!」 …響きが悪いだろうが。誰が居残りだ。コレでも学年トップを争う秀才だぞ? ……自分で言うとか恥ずかしくて出来ないが。 …ま、そんな事から。 オレ、『二宮蓮』は今日から『レン・フェルシオン』として、フェルシアーナでの新たな生活が始まった…。
/369ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8113人が本棚に入れています
本棚に追加