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「…だから?その変な犬をオレがそうしたから…どうだって言うんだ?全ては躾をしていないお前が悪い。」
ハッハ、正論ぶつけてやったぜ。さぁ、反論してこい…
「問答無用です~!!」
…いや、口論とかしないのか?というか掌輝いてるんだけど…
『闇紡ぎて縛鎖の糸とならん…。彼の者を捕らえ伏せよ!』
…これ何でファンタジー?掌の光が真っ黒に変わった…?
「大人しく捕まるです!『ダークチェイン』!!」
その真っ黒な塊がウヨウヨと触手みたいにうごめいたと思ったら、途端にオレめがけて結構なスピードで飛んで来やがった。サーベルタイガーみたいな犬といい、今の不思議現象といい、オレは今どこにいるんだ!?
…とか考えても、ハッキリ言って埒が開くワケも無し、オレはそれを必死こいて避けまくった。
どうやらこの触手的な何か、何かに触れるとそれを取り込むらしい。…ふむふむ、縛鎖ってそういう意味ね…。
…って思案巡らせていられる分、オレってば結構余裕なのかも。
しばらく避けていると、触手的な何かは全てムダな物を取り込んだらしく動きを止めた…と同時に消えた。ま、よくあるファンタジーなんかを参考にすると、おそらくは意図的にあの人が消したのだろう…
というか対応力高いな~、オレ…。まだ何にも現状理解してないのに。
「ダークチェインを避けるとは…あなた!一体何者ですか~!?」
…よく見ろ。至極普通な青少年だぞ?それとも何か?オレが異常だと軽く虐めてるのか?
「…どこからどう見ても、只の一般ピープルだ…。」
「うぅ~、初級の捕縛魔法なんて使ってる場合じゃないです!ココはズバーンと中級で…」
…ハイ、出ました。
二次元の単語、『魔法』。
…まぁ、アレを見た時から薄々そんな類いのヤツかなとは思ってたが…実際に聞くとバカバカしい。
それに…初級の次が中級っていうのは世界共通だよな?なら…あんまりレベルアップしてなくないか?ブリ〇ドがブ〇ザラになったぐらい……って考えると威力上がってるな…。
…と、オレは新たな気配に気付いた。数は……
四人!?
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