その話が舞い込んだのは、3日前のことだった。

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怪しげに濁った液体をシェイクしながら、ニヤニヤした顔が近づいてくる。 「特製お目々パッチリドリンクだよ」   不承無精受け取り、中の臭いを確かめる。予想通りなんて芳しい香り。   「ぅ……これ、何が入ってるんだ?」   「あいにく、秘伝は教えられないのよ。私に弟子入りする気なら話は別だけど」   全くその気はないが、実は彼女が魔女の末裔とも限らないではないか、と思いを馳せる。 現代的な赤毛の魔女ね。 ぼやけた目をこすりながら、薄笑いの浮かぶ唇へと一気に流し込んだ。
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