ロンドン・チューブ

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                『ガガガガガ---…』                                                                 赤いチューブが、風を巻き込み、カムデンのホームに入ってきた                                                                                 俺は仕事でロンドンに来ていた                                                今日は休みがとれ、ロンドンを一日観光し、ホテルに帰る所だ                                ラッシュアワーだけに周りは人だらけ…                                俺は地下鉄を選んだ事を後悔し始めていた                                だが、上に戻る時間のロスを考え…赤いチューブに乗り込もうとした                                           その時だった                                                              俺が『涼』と出会ったのは…                                                                一目で日本人とわかった                                目があった時に、俺は口からすぐ言葉がでていた                                                   「あの、日本人ですよね」                 「え?あ…」                 「次のチューブにしません?混んでて座れないし」                 「あ、、そうですね」                                                ドアが閉まり、チューブは次の駅に颯爽といってしまった
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