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 そうこうしている内に、目的地の農場が見えてきた。  カリンさんから連絡が行っていたのか、年配の女性がこちらを見るなり泣きそうな顔で走り寄って来る。 「娘が、刺されて病院にっ……でも蜂はまだその辺にいるんです! うちの畑から出て行かなくて……!」 「落ち着いてください。大丈夫です。すぐに駆除しますので、案内を」  ジンさんがさっと飛び降りて女性をなだめる。  俺も遅れてトカゲの背中から降りると、近くの木まで連れて行って手綱を結わえた。  鞍にくくりつけて置いた虫取り網と虫かごも忘れずに、既に畑の方に向かっているジンさんたちを追う。 「数は?」 「1匹だけ……でもすごく大きくて」 「体長が大体どのくらいか分かりますか? 足長蜂くらい? それとも熊蜂くらいかな」 「分かりません……でも、み、見たことないくらい……」 「大丈夫ですよ。すぐに片付けますんで、下がって待っていてください。――テアル」 「あ、はいっ」  ジンさんが手を出したので、そこに虫取り網の柄を乗せる。
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