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 けれど、同じだけの衝撃は蜂にも伝わっていた。  一瞬だけ蜂がよろめいた、その瞬間を見逃すジンさんではなかった。  既に俺が立っていた位置まで詰めて来ていたかと思うと、網を軽くひとひねり。  それだけで、地面に降り立ったジンさんの網の中には、キイン、キイィン、と鳴り続ける宝石蜂が見事捕獲されていた。 「テアル、よくやった」  ジンさんが緑色のエレメンタルを取り出しながら、やっと立ち上がった俺の肩を叩く。 「いえ、ぜ、全然、まだまだっす」 「いや、偉いよ。よく反応出来たな」 「はい」  珍しく手放しでほめられて、ちょっと涙ぐみそうになる。……格好悪いから耐えるけど。  ジンさんが風属性の魔術で鳴り続けていた音を抑え、器用に虫かごに蜂を移しかえた。
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