お役所少年奮闘記

３

「あ、りがとうございます？　え、ちなみに何人くらい」

「お客さん？　えーと、魔術士業務証明書発行が４人、魔術使用許可証が６人、後日証明書が６人、エレメンタルの売買許可証が２人、営業許可証が１人、あと……」

「いえ、もういいです。ほんと、ありがとうゴザイマシタ」

　俺はがっくりとうなだれた。
　リカさんの言う人数少ないって、俺にしたらいつもよりちょっと多いくらいだ。

　しかも、マナ観測局からのデータの処理も全て終わっている、と来た。
　ここ数日の分、間に合わなくてちょっと溜めてたってのに。

「だから、安心して勉強して？　ジンロはちょっとテアルを働かせすぎだよ。まだ臨時なのに、こんなに仕事押し付けて！」

　こんなに、と言いつつ、リカさんはそれをきれいに片付けてしまったんだから、これはへこむ。マジへこむ。

　自分に自信が持てないどころの話じゃない。