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俺が真剣に落ち込んでいると、リカさんはもう一度笑顔で励ましてくれてから、特係の仕事を片づけに戻って行った。
「やっぱ、みんな、すごいっすね」
暗い声でどんより言うと、ジンさんは呆れ果てたように俺を見た。
「当たり前だ」
「や、知ってたけど。改めてすげえなって。こういうつまんないデータ処理とかも、やっぱ俺なんかより全然早いんだよな」
雑用ばっかりやらされて、と苛立つときもあるけれど、そういう問題ですらなかった。
雑用でさえ、俺は「やらせて貰って」るんだ。
レベルが違う、と思い知らされた。
「お前、馬鹿だな。テアル」
「どーせ、馬鹿ですよっ」
「どうせ、自分とはレベルが違うとか考えてんだろ」
「なっ、何で分かっ……だって実際そうじゃないですか！」
搾り出すように俺が言うと、ジンさんは珍しく苦笑してふっと息をついた。
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