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彼女は激しい運動を控えなくてはいけないから、体育はいつも見学だ 今回はスポーツテストだからとあっちこっちに引っ張りだこだ。白線引いたりハンドボールや短距離走のタイムの記録係をやったりしていた 体育館ではテストが早く終わったのかバドミントンをやっていた 「天宮さん、天井のハネ取ってくれない?」 同じクラスの女子達が困り顔で彼女を見ていた 「おやすいご用!」 ひゅんっと飛んで、難なくハネをとる 「はい、どうぞ」 「ありがとう」 女子達は嬉しそうに戻っていった。それを見ていた彼女の横顔はどこか淋しげだった 僕の視線に気づいた彼女は、にこっと笑ってピースをした 帰り道 部活の無かった僕は久しぶりに彼女と帰ることにした 「ゆうちゃんと帰んの久しぶり♪」 河原のガードレールを器用に歩く 「久しぶりの学校はどうだった?」 「楽しかったよ。やっぱり」 ははっと笑う彼女の横顔は夕日の綺麗なオレンジ色に染まっていた 「ねー、ゆうちゃん」 この時、彼女はもう分かっていたのかも知れない。自分が後どのくらいなのかを。
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