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いつも通り
彼に電話する
たわいのない話
それでよかった
誕生日はいつか
そんな話になった時
彼は自分の正確な誕生日を
知らないと言って笑った
「一応10月11日って言っとるけど、まぁ苦笑い系の過去よな(笑)」
話したくないなら
あたしは無理には聞かない
そんな考えだから
『そっかぁ…じゃぁユキが〇〇の誕生日決める!!』
「は!?」
『正確なのはわかんないんでしょ?』
「わからんなぁ(苦笑)」
『じゃぁ10月11日に決定ー!!ユキが決めた!!』
「お前みたいな奴初めて(笑)なんか…嬉しいな」
『(笑)毎年ユキが祝ってあげるからね』
「ありがとなホント」
彼は
本当に嬉しそうに
笑ってくれた
色々考えたよ?
施設育ちなのかなぁとか
でも親居るって言ってたし
養子になったのかなぁとか
でも、育ちがどうとか
あたしにとっては
どうでもいいことだった。
ただ彼に
笑ってほしかった
彼の誕生日
あたしが決めた誕生日
今年も来年も
ずっとずっと
お祝いしようって
思ってたんだけどなぁ…
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