12.涙

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「…あ…しゅん」 「ん?」 「俺夢みたんだ」 「?」 しゅんはハテナ状態 「俺が意識なかった時だよ」 「………うん」 「その夢にな…声が聞こえてきたんだ」 「声?」 「……男の声でしゅん泣かすなとか、こっちに来るなとか…」 「………」 「んでな、そいつがしゅんに伝えてくれって頼んだことがあるんだ」 「………何…?」 「……守れなくてごめん…って」 「………」 しゅんの動きがとまる 「俺が…思うに……あの世に行きそうな俺をそいつは助けてくれたんだ……んで、そいつは………大樹なんじゃねーの?」 「……大樹………」 しゅんの目からまた涙 こぼれ落ちた そんなしゅんを英二は静かに抱き寄せた
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