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また逢う日まで✋
少女Aは、○○亜由美ちゃんと言う。両親が不慮の事故で亡くなって2ヶ月が過ぎた。
母方の祖母〓が体調が戻ったので、青森から迎えに来た。
亜由美ちゃんはまだ、話せない。
別れの時、亜由美ちゃんに鶴ヶ丘八幡様の御守りをあげた。中には、僕の所属・名前・携帯・メルアドが記入してある。何かあったら、連絡する様に書いた。
お婆ちゃんに手を引かれて、病院玄関のタクシー乗場に向かう時、職員全員でお見送りした。
身体は完治した、後は心のケアと失った言葉を戻してあげたかった。
職員一同皆そう思っていた。
しかし、帰りぎわ、亜由美ちゃんは、こっちを向いて😃「お に い ち ゃ ん、 あ り がと う、わ すれ な い よ 、……… サ ヨ ナ ラ✋」
と片言ながら、話して去って行った。
見送りの職員一同、院長(伯父)を含めて、大喝采〓。
……僕は、泣かない……、泣くもんか……。
でも、これで、小児科医になろうと思った。
少なくとも、あの事件が起きるまで……。
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