涙の遺書

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「おはよう。母さん。」 階段を降りてくる音とともに声がかかる。 台所にいた母親は、軽く振り向いて笑顔で挨拶を返す。 「おはよう。朝ご飯すぐ用意するからテーブルについてて。」 少年は椅子に座ると、母親をじっと見つめた。 食事を用意した母親が息子の視線に気付いて首を傾げる。 「どうしたの? 私の顔に何かついてる?」 「ううん。何でもない。」 視線をそらして、用意された朝ご飯を食べ始める。
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