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エルフの目からは涙が零れていた。
「辛いか?」
「いえ、私よりも、妹達の方が辛いですから。」
「誇り高きエルフよ、お前はなんの為に生きる?」
「私は…これからはあなたの為に…」
エルフは涙を拭い、セルレイに向き直った。
「ご主人様、あなたはなんの為に生きるのですか?」
エルフは聞き返した。
「俺自身の生きる意味をさがす為。」
エルフはびっくりした、その時のセルレイの目は底が見えない程暗い闇に包まれていた。
エルフは気持ちを整えて、セルレイに話し掛けた。
「私の名前はミナリア=ラル=カルーディア。
私はもうご主人様の従者、お好きなようにお使い下さい。ご主人様のお名前は?」
「俺の名はセルレイ=ゼロ=メルセデス。よろしくな。
それと、ご主人様と呼ぶのは止めろ。」
「はい、ではこれからはセルレイ様と。」
そうして二人は森を後にしたが、学園へと戻った。
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