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セルレイとレアナはそのままキッドの墓へ来た。
セルレイはキッドの墓の隣に穴を掘り、テトラを埋めた。
レアナから剣を受け取り、剣を突き立てる。
「…せめて…一人で寂しく無いように…な…」
セルレイは大剣の柄に付いていたキッドの鎖を外し、キッドの墓に還した。
「いいのですか?
キッドさんの形見…」
「いいんだ…キッドはもう一人じゃない。
これで…テトラもキッドも寂しく無いだろう…」
セルレイはキッドとテトラの墓を愛しげに見詰める。
レアナはしゃがみ、両手を合わせて目を瞑る。
「…セルレイ…あなたは…寂しく無いのですか?」
レアナがしゃがんだまま目を開いた。
「…俺には仲間がいる…
寂しいなんて言ったら、テトラ達に怒られるよ。」
セルレイは木々の間から見える夜空を見上げ、小さく笑った。
「…良かったです…」
「何がだ?」
「…私達を仲間と思ってくれてるんですね。」
レアナは立ち上がり、来た道を歩いて行く。
「…当たり前だ…
こんなにも支えてもらってるんだ…」
「何か言いました?」
「いや、何でもない。」
セルレイは立ち止まって、セルレイを見ているレアナの元へ歩き、レアナと共に屋敷に帰って行った。
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