遭遇→強制

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――喫茶店ベラドンナ。 いらっしゃいませの多重奏 もとい 店員のシルキーズの挨拶を受ける 毎度恒例だからいい加減慣れた 「いらっしゃいませ、って なんだお前さんかい。」 マスターから お粗末な挨拶を受ける 「言い草が酷いねぇ。」 「注文言いな。 欲しいのは銃器か、剣か、飯か・・・ それとも、仕事か? 思いっきり金欠病の相が出てるが」 女だてらに裏商売して いないとでも言わんかの如くだ 「仕事と飯と銃弾 9パラワンケース位くれるか・・・」 9ミリパラベラム 基本的にハンドガンで使う銃弾だ 「了解、ゆっくりしてきな」 もういい加減 齢60半ば過ぎだと言うのに 外見年令は20後半か若い位だ 女悪魔で見慣れた人間しか居無い為 構う人間はそうそう居ないだろう 未だに若いのにナンパされて 喜ぶのはどうかと思うが 「まあ、良いや・・・ サンドウィッチセットで」 とか言おうとした所で 人が入ってきたらしい 因みに此処、普通の人間は入る事が 出来ない様になっているらしい 「チョリース」 「何処で覚えるんだ、そんなの・・・」 注文を取るシルキーに 注文を言って居る時に 晶達が入って来たと解った 「(そういえば、上だったな)」 彼女らのオフィスは上の探偵事務所 此処はクズノハ所有のビルだから 当然といえば当然だな 「何時ものお願いします」 「日替わりA」 「パンとミルクお願いします」 上から音燐、晶、花梨の順だ 常連さんの会話だな。 お前ら自炊とかしろよ そうこう言う内にマスターが 支払いは現金かマッカ どっちなのか聞いて居た 「マッカでお願いします」 マッカというのは 特定職業に着く人間に支払われる 電子マネーの様な物だ 1マッカ=10円のレートで 主に取引される 特定職業の代表として 俺や晶の様な「退魔師」や 「サマナー(召喚師)」が挙げられる。 「俺は現金で御願いします」 Compを家に忘れて来た様だ よくよく思えばケータイも忘れてた 流石に財布は忘れてはなかったが 「どっかの財布を忘れて 愉快ななんとかなんて そんな歳じゃないしな・・・」 そうそう、財布を忘れる奴の 気が知れないよってな物だ 「ボケ老人か。(==)」 違うってんだろうが。 「そんな歳じゃ 無いって言ってますよ」 ボケオンリーなので 何だか混沌としてるな 「蒼也は?」 メンバー唯一の ツッコミの名を俺は言う。 「居ないよ。 今日は・・・野暮用だ」
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