プロローグ

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彼はアクセス道路をじっくり眺めた。それに沿って、アール大佐から説明を聞いた世にも恐ろしい交通渋滞を追っていく。スカイネットが防弾ドアを閉ざしたとき、ドアの外に閉めだされた人々は何が起こっているか知り、核爆弾の爆心地であるゼロ地点だと見当をつけた場所から逃れようとした。 スカイネットはこの動きを予測していた。施設の正面入り口から出た道路には、サイバー・リサーチ・システムズが開発した古いT-1-5とT-1-7戦士ロボットが、劣化ウランを使った十二・七ミリの弾丸を一分に三千発近く発射できるチェーンガンを構え、昔の海軍が空母に積んでいた方陣システムのように一列に並んでいた。しかも彼らが手にしている銃は精巧なレーダーと赤外線および光学センサー付きだった。 その夜、アクセス道路に出た人間は、ひとりとして帰ってこなかった。
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