―初恋―

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あたしは久し振りに自分が通っていた高校に来た。 あたしが卒業してからまたこの高校では卒業式があった。 春休みも終わり新入生も迎えたであろうこの高校は何の変わりもなかった。 「遠藤先輩?」 自分の名前を呼ばれ声の主を確かめる。 「やっぱり遠藤先輩だ。この間は高島先生が来たと思ったら次は遠藤先輩なんですね」 笑って話す彼女の言葉にあたしは耳を疑った。 先生が来た…? 記憶が…戻ったのだろうか…? 戻っているのならそれは良い事。 だけどその考えを頭に出せば出す程、あたしは………悲しく笑うしかなかった…。
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