―初恋―

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掛かって来ないとわかっている電話と睨めっこをしてしまう。 削除したはずの名前は今もあたしの胸の奥に残っている。 逢いたい…。 そんな気持ちをいつも抑えるのに苦労した。 思い出は思い出として閉じればいい。 そんな簡単な事にもあたしは出来なかった。 簡単ではないよね。 誰だって思い出として片付けるのは難しい事。 何かきっかけが必要。 それを作るのは自分自身だから。 明日、携帯の番号を変えよう。 それをきっかけにすれば、あたしは何か変われる…そう信じたいから…。
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