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そんな安堵もつかの間。校門の前まで来ると、急いで走っていたり自転車に乗って登校したりしている生徒がちらほらと見えた。
皆遅刻を免れようと必死なのだ。京も焦りを感じ、それに混じって自転車を漕ぐ足を早める。
そしてそのまま自転車置き場へと直行した京は鍵をかけると教室へ急いだ。
「うあーだりー。もう……疲れた」
教室に着くと、一目散に自分の席へと向かい、崩れるように倒れ込んだ。他のクラスメートはそんな京の様子も気にせず喋り続けている。
「……寝よう」
ぼそりと一言呟くと、京はそのまま寝てしまった。さっきの自転車の爆走が応えたのだ。
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