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やっと見つけた女―宮間愛は、俺を見るなり顔を強張らせて後退りを始めた。
何だ?昨日はあんなに強気だったのに…
そう思った俺は、何だかその様子が可笑しくてそのまま宮間愛を窓際まで追い詰め、顔の横に手を着いた。
「何逃げてんだよ。
宮間愛だよな?お前の名前」
「だっ…だったら何?」
「…こんな状況でもそんな態度取れるんだ?」
さらに顔を近付け、俺は口元に笑みを浮かべて言った。
「はっ…離れて!!」
思い切り体を押され、笑顔を浮かべたままで仕方なく素直に離れる。
「お前、今日から俺のプリンセスに任命する。これからよろしくな。愛」
満面の笑みを浮かべてそう言うと、俺は教室を後にした。
さぁて…これからどうしよっかなぁ。
俺は愛の存在を突き止めたことで、半ば浮かれながら自分の教室へ向かった。
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