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その頃、お爺さんは巨大竜を圧倒的な力で捩伏せ、依頼を完遂させていました。
実はこのお爺さんも前大戦では、そのあまりの激しく美しい戦い方から《血煙の舞踏家》の二つ名で世界に名を知られる傭兵でありました。
「カカカカ!!まだまだ、腕は鈍っておらんのう!」
お爺さんは依頼を済ませて、山から自宅へと帰って行きました。
…途中、光り輝く、自己主張の激しい竹を視界に捉えたが、スルーしたとかしなかったとか…。
「婆さん、帰ったぞい。」
「お帰りなさい、お爺さん。今日は良い桃が手に入ったよ。私の拳で貫けない桃がね。」
「なんじゃと?それは、凄い桃じゃな…。」
ちゃぶ台の上には、奇妙な威圧感を放つ桃が鎮座していた。
「しかし、婆さんの拳で貫けないなら、生半可な刃物では太刀打ち出来んぞい?」
「お爺さん、確か大戦中に戦利品として手に入れた《アレ》が物置にあったんじゃないかい?」
「……おお!!確かにあったのう、儂も婆さんも武器は使わんからな。」
そう言って、お爺さんは物置から《アレ》を持って来ました。
「これなら、斬れるじゃろうな。腐っても《エクスカリバー》じゃからのう。」
そう、お爺さんが持って来たものは、あの伝説の剣と名高い《エクスカリバー》だったのです。
その他にも、物置には伝説の武器や防具、装飾品が無造作に積まれ、眠っているのです。
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