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「よしよし…では早速桃を斬るとするかのう。」
お爺さんは《エクスカリバー》を持ち上げると闘気を放ち、桃を斬るために構えました。
「…フッ…チェストォォォ!!!」
神速の一太刀は桃どころか、ちゃぶ台をも通過し、家の床に深々と刀身を埋めてしまいました。
「ふむ…流石にやりすぎたわい…。」
「仕方ないよ。私達は武器を使わないからね。」
お爺さんとお婆さんは桃に目を移しました。
するとそこには…見るも無惨な光景が!!
紅い液体が流れ出し、小さい身体は真っ二つ……。
…なんてことはなく、真っ二つになった桃の中からは、赤子が姿を現していたのでした。
お爺さんとお婆さんは…
((一体どうやったら、あの状態から無傷で桃から出て来れたのか?))
というもっともな疑問が、桃から赤子が出て来るという驚愕の出来事を掻き消し、頭の中を占拠していました。
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