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ジリリリリリリリリリリ☆
6時丁度でなる目覚ましのボタンをポンとたたいて目が覚めた。
「もぉ・・・。朝かぁ。」
目をこすってベッドから這い出ると姿見の中に自分の姿が映った。
母譲りの栗色の髪はショートなのであちこちにピョンピョンと寝癖がついていた。
パジャマ代りのTシャツがペロンと捲くれてお腹がでている。
それを手で直しながら立ち上がると、身支度を整えて私は1階へおりた。
リビングのカーテンを開けると、五月晴れの暖かな日差しが入ってきた。
「今日、天気いいなぁ。」
タイマーでまわしておいた洗濯物を干していって、カナくんに夕方まで取り込んでおいてもらおう。
そんなことを考えながら、コーヒーメーカーに豆をほおり込んでスイッチを入れた。
脱衣所の中にあるドラム式の洗濯機には乾燥器もついてるのだけれど、日光で干したほうが私は好きだ。
洗濯機の扉を開けてカゴに洗濯物を入れ、リビングの目の前にある庭の物干しへ直行。
ぱっぱと干していると、犬の散歩をしているおばさんや、ジョギングをしているおじさん、早々と通勤していくサラリーマンの姿なんかが塀の外に見えた。
そんなこんなで洗濯物を干し終わると、郵便受けから章吾さんの読む普通の全国紙と経済新聞を抜き取って家へ戻った。
時計を見ると、もう7時。
「やばっ!朝ごはん!」
カゴを脱衣所に戻すと、私は大急ぎで朝ごはんを作り始めた。
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