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『総司!しっかりしろ!』
斉藤さんはそう言いながら、僕をきつく抱き締めたのでした。
『さ…い…と…うさん、僕…。』
僕の頬を涙がつたいました。
自分でもなんで泣いているのかはわからなかった…。
もしかしたら、芹沢さんの言った通り、何かを失ってしまった事が悲しかったのかもしれない。
斉藤さんは僕が落ち着くまで、抱き締め続けてくれました。
そして、部屋を出て行く時には
『今日は休め。明日は京に戻らないといけないんだから。芹沢さんには俺から伝えておくから。』
"斉藤さん…優し過ぎます。"
『ありがとうございます。』
僕はそう答えるのが精一杯だった。
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