一.

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"平気だと思ってたんですけどね…。" 『だから言ったろうが。お前に人が切れんのかってな。』 "えっ?" 慌てて振り返るとそこには芹沢さんの姿がありました。 『僕、声に出してました?』 『いや。』 "えっ?" 『顔見たら考えてる事くらいわかる。』 "えっ?" 『後ろ向いてましたけど…。』 『そんなことより、お前はまだ男を続ける気か?』 『えぇ。もう、後戻りなんか出来ませんから。』 『そうか。』 少し、悲しげな顔をする芹沢さん…。 "どうしてそんな顔をするのでしょう?" 『男でいるのが辛いときは俺の部屋に来るといい。』 そう言うと芹沢さんは部屋を出て行かれました。 "一体、どういう意味なんでしょう?"
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