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第1章:出逢い
「キレイな声だね」
『知らねぇよ』
「音楽室からだよ。行かない?」
『1人で行ってくれば?』
「私達付き合ってるんだよ」
『だから何?』
「一緒に行ってくれてもいいじゃない」
正直こいつと付き合っている気がしない。こいつから告白してきて軽い気持ちで付き合ったが、時間を束縛されている様で窮屈でしょうがない。
こいつはこんな俺と居ても楽しいらしい。いつも無駄にニコニコしている。だから俺が素っ気無い態度を取ると不安そうな顔をするが手に取るように分かる。それが堪らなく嫌だ。
『分かったよ、行くんだろ。音楽室』
「うん。ありがとう」
別れてもいいと思うがその後が厄介で未だに別れられない。
こいつとは1回も寝た事が無い。付き合って初めての頃やろうと思ったが震えて嫌がってからはやろうとも思わなかった。
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