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「それよりオッサン、今日転校生がここに来る予定だっただろ?」
「む、なぜそれを…だがそれとお前の遅刻になんの関係がある?」
俺が転校生の存在について迫ると、オッサンはとても意外な顔をしながら憤慨して聞き返してきた
「大アリだよ、ホラ」
『あっ…』
俺は未だに身体をブルブル震えさせて、俺の背中に隠れている秋住の背中を、ポンっと押してやった
「お前は…秋住 鈴か!?」
『ん、んにゅ!?』
オッサンが秋住を見た途端、例のごとくその馬鹿デカい声で秋住の名を呼んだ
今まで呆れ顔をしながら作業をしていた他の先公達も、驚きの表情に変わって秋住を見た
それにしてもデカい声だ…この分じゃ外にいる生徒まで聞こえたんじゃないか?
「秋住、もう来ないかと思ったぞ!どうして来なかったんだ!?」
『それは…そのぉ、今日はおやすみかと思って…』
仲吉のオッサンが怖いのだろう、俯きながら小さな声で答える秋住
「今日が休みだとぉ!?そんなことあるわけないだろーが!今日は何曜日だ?月曜日だ!一週間の始まりなんだよ!分かるか?休みはとっくに終わったの!」
『んにゅ、ご、ゴメンなさい…うぐっ…』
初対面にも関わらず、相変わらずキツい口調で怒鳴りつけるオッサン
秋住はついに泣き出してしまった。今のは流石に言い過ぎだと思う
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