28人が本棚に入れています
本棚に追加
「おい、オッサン。今のは言い過ぎだろ」
「なんだ栢山、邪魔するのか?というか、お前が遅刻した理由は秋住だと言っていたが、どういう経緯があってそうなったんだ?」
俺が秋住をかばってやると、その行為が気に食わなかったのだろう、怒りの対象を秋住から俺に変えた
「それはな…話せば長くなるんだが、いいか?」
「ふん、聞いてやろうじゃないか」
俺や秋住に対する怒声もやみ、話を聞く体勢に入る仲吉のオッサン
それと同時に今まで泣き震えていた秋住は、俺の背中にサッと隠れて、顔だけをピョコッと覗かせた
「まずは俺の一日の始まりから話そう。
あれは今朝だったか…俺は意味不明な言葉を発しながら
ランニングをしている中年オヤジの声を目覚ましに、爽やかに起きたんだ。
目指し時計を見ると7時30分。
俺は今日も一日頑張ろう!って心の中で叫びながら歯磨きをしていたね。
そんな時だ、不意に玄関から呼び出し音が聞こえたんだ。
こんな朝っぱらから誰だろうと思いながらドアを開けると
そこにいたのは…衰弱しきった短髪の女の子が、荒い息をしながらそこに弱々しく立っていたんだ!」
最初のコメントを投稿しよう!