優人と少女

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「…オッサン、昼休みが終わったぞ」 「…それがどうした」 「早く授業行けよ」 「それはこっちの台詞だ!」 互いに睨みあい、一歩も引かない姿勢を見せる俺とオッサン オッサンの声を聞いていたら、なんだか授業に出る気が無くなった 「オッサンが行ったら行ってやるよ。だからサッサと行け、このハゲナス」 「減らず口ばかりたたきおって…そっちがそう言うんならワシも行かんぞ!」 お互いに頑に動かまいと、お互いの要らないプライドを主張する俺とオッサン。ちなみに俺達が立っている場所は職員室の出入り口だ。 今の状況は、他の先公達や生徒にとって俺達はえらい迷惑な存在ってわけだ なのに誰も止めようとしない 基本的にうちの先公達は、仲吉以外はみんな気が小さく、同時に厄介事に巻き込まれることを極力嫌っている(一部例外もいるが) なので、例え今から授業が始まろうとも、校長とごく一部(しかも生徒)の人間しか、この状況を止められないのだ
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