優人と少女

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授業が始まってから10分がたとうとしているにも関わらず、俺達はまだ動かない 『ん、んにゅ…ど、どうしよう…』 秋住は困ったように俺達と他の先公達を見るが、他の先公達は無言で、諦めろ、と言わんばかりの顔で、首を横に振っている 『んにゅ~』 職員室に、秋住の【んにゅ】という言葉が響く 「…そ、そろそろ諦めて授業に行ったらどうだ?仲吉のオッサン」 「ハハ…まだまだいけるわい。そっちこそ大人しく教室に戻ったらどうなんだ?」 「誰がそんなことすっかよ!」 「この頑固ジジィ!」 「そりゃこっちのセリフだ!ちなみに俺は18だ!ジジィじゃない!」 お互いの頭を押さえつけ合うようにしながら睨みあう俺達 いつまでこの状況が続くのか分からないが、お互いに体力の続く限り張り合うつもりだ 「こうなったらとことんやってやるよ!」 俺がそう意気込んだ瞬間、唐突に職員室の扉が開いた 俺達を含めたみんながビックリしながら開いた方向を見ると、その人物はいきなり俺と仲吉のオッサンの頭に、思いっきりチョップを食らわせた 突然の痛みに俺と仲吉のオッサンは、頭を抱えながら仲良く倒れた
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