28人が本棚に入れています
本棚に追加
授業が始まってから10分がたとうとしているにも関わらず、俺達はまだ動かない
『ん、んにゅ…ど、どうしよう…』
秋住は困ったように俺達と他の先公達を見るが、他の先公達は無言で、諦めろ、と言わんばかりの顔で、首を横に振っている
『んにゅ~』
職員室に、秋住の【んにゅ】という言葉が響く
「…そ、そろそろ諦めて授業に行ったらどうだ?仲吉のオッサン」
「ハハ…まだまだいけるわい。そっちこそ大人しく教室に戻ったらどうなんだ?」
「誰がそんなことすっかよ!」
「この頑固ジジィ!」
「そりゃこっちのセリフだ!ちなみに俺は18だ!ジジィじゃない!」
お互いの頭を押さえつけ合うようにしながら睨みあう俺達
いつまでこの状況が続くのか分からないが、お互いに体力の続く限り張り合うつもりだ
「こうなったらとことんやってやるよ!」
俺がそう意気込んだ瞬間、唐突に職員室の扉が開いた
俺達を含めたみんながビックリしながら開いた方向を見ると、その人物はいきなり俺と仲吉のオッサンの頭に、思いっきりチョップを食らわせた
突然の痛みに俺と仲吉のオッサンは、頭を抱えながら仲良く倒れた
最初のコメントを投稿しよう!