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京弥「わかりました」
俺は一度了解の意を頷いて表してから戸惑うコトなくゆっくりと自分の唇と礼さんのそれを優しく重ねた。
ただ触れ合うだけの幼いキス。
それもほんの数十秒間ほどの短いもの。
でも‥俺にはそれがとても幸せで、礼さんを一番近くに感じるコトのできた瞬間だった。
礼「ぷは‥」
互いの唇を離した後、名残惜しそうな顔をした礼さんが可愛らしく呼吸を再開した。
その姿が可愛くて‥はたまた面白くて‥俺はなるべく笑みを押し堪えながら話しかける。
京弥「キスの間中、息を止めてたんですか?」
礼「‥そうよ。京弥のために取って置いた‥私のファーストキスなんだからね?
馴れてなくて当然でしょう?」
笑いがちな俺を他所に頬を朱に染めた礼さんは目線を俺から外しながら答えてくれた。
京弥「俺も一応ファーストキスですよ?‥‥カレンとママさんの不意打ちを除けばですけど‥」
礼「もう‥ムードぶち壊し!
いい?これからは24時間常に気を抜かないでキスは私だけにすること!!
せ‥せせ性欲だって私が解消してあげるから!ちゃんと言いなさいよ!?」
京弥「マジですか!?」
たぶん後半の言葉を聞いた俺の瞳は嬉々として、アニメみたいに☆がキラキラと光ってただろう。
礼「‥‥‥‥えっち‥」
‥‥スカイダイビングをパラシュートなしで行なった感覚に陥った。
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