3人が本棚に入れています
本棚に追加
「怒ってないの?」
私は恐る恐る訊いてみた。
「何が!?」
覚えてないのかな?
「何でもない。」
私はせっかく忘れてくれているのに、思い出させるのは嫌だったのでこれ以上言うのは止めた。
もしかしたら、忘れていないのかもしれないけど、私があまりにも落ち込んでいたから、気遣ってくれたのかもしれない。
ありがとう。
横田君。
私は心の中でお礼をした。
それから私たちはいつも通り喋る事ができた。
何事も無かったかの様に。
でも、そんな喜びはつかの間だった。
仲直りして、一緒に喋れて毎日が楽しかった。
でも、一つ大切な事を忘れていた。
――もうすぐ卒業だ。
最初のコメントを投稿しよう!