序章

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とある学校の裏庭…漆黒の闇の中をいくつかの影がうごめいていた。 「ほ、本当に行くのか?」影のひとつが言った。 「行かなきゃ肝だめしにならないだろ。」 どうやら、学校に肝だめしにきた生徒のようだ。 あらかじめ鍵を開けておいた教室から忍び込んで目当ての美術室を目指す。階段を登り、美術室のある三階へ、踊り場の鏡の前を通ったその時 「きゃあ、あ、あれ!」 指を指された鏡の方を見ると一人の少女がこちらを見ているだが、振り返ると誰もいない… そこにいた全員が声にならない悲鳴をあげながら外に出ると、いつの間にはぐれたのだろう一人いなくなっていた… 次の日、警察や近所の者が探したが見つかることはなかった。
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