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「ヤバいですって、絶対!」
その日の放課後、数学科準備室に押しかけた私は、空いてる椅子にかけたまま両手のこぶしを小さく体の前でぶんぶんしながら訴えた。
「まあ、秘密にしてくれるっていうんだし、いいんじゃない。」
鈴木先生は、自分の席でポッキーをポリポリ食べながら呑気に言う。
他に誰もいないからって、この机はなんだというぐらいに先生の机はお菓子が散乱しているが、そんなことを怒ってる場合じゃない。
「そういう問題じゃなくてですねえ。」
私はこめかみを抑えてうなった。
「皆に祝福されてるみたいでよかったな。幸せいっぱい、ああ嬉しい。」
うふ、なんてやられても、かわいくないですから。
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