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真広は思った。
どうして自分が選ばれたんだろう。
どうしてこの人はこんなに強いんだろう。
どうして暑いんだろう。
一生この生活が続くのだろうか。
それは、出口のないトンネルを永遠に歩き続けるような、答えのない問いかけであった。
分かってる。分かってるけど…。
真広の目から流れた涙は、二人の通う桜学園高等学校の鞄を濡らしていた。
真広の目から流れた涙は、熱い熱いアスファルトを濡らしていた。
その冷たい水は暑いアスファルトを少しは冷やしてくれるのだろうか。
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