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「ひぃ…!」
前方に黄色い二つの光。
あれが鬼の目なのだと理解した。
目がおかしくなったせいか、その光が眩しかった。
一瞬だけ見合い、鬼がゆっくりと近づいてくる。
「一つ聞かせてくれ」
勇気を出して聞いたその声は、振るえていた。
鬼からの返事は無く、一歩一歩こちらに近づく。
「目的は…何だ」
叫んでるわけでも無いのに、振るえる声は非常に大きく聞こえた。
答えは無く、ただ近づいてくるだけ。
背中を壁にくっつけ、鬼を見る。
生唾を飲む音がやけに大きく聞こえた。
鬼が近づく度に心拍数が上がる。
正面に来た時、光っている目が眩しくて目をつぶってしまった。
「これが鬼の……遊びだ…」
鬼は一言囁いたがその時、この迷路で生きている者はいなかった。
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