この世界に君はいない

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目を覚ますと、見慣れない船に乗って川を渡っていた 豪華なクルーザーとは違い、手漕ぎのボートのような船だが、何もしなくても勝手に動いている とても落ち着いたデザインで、なんとなく私は状況を察して一息ついて床に座った 船に乗るのは初めてで、風を切る感覚が疲れた体を癒していく 綺麗な川だ。見ていると喜びも悲しみもすべてが洗い流されてしまうような感覚に陥るくらい、今までに見たことの無いような光輝く綺麗な川だ でも私の悲しみは深い。いくら綺麗でも、この程度で私の心は癒されない この世界にはもう君はいないのだから…
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