この世界に君はいない

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とうとう行列も終わり、私の出番になった 受付は言う 「お前は突然突っ込んで来た車に対し、家族をかばって死んだ。間違いないな?」 私は静かに頭を縦に振って 「はい」 と答えた 「本来、自分の命を捨てて他人を助けることは表向きには綺麗な愛だが、自分の命を粗末にしたことには変わり無いため、地獄行きだ。ただ、今回の件に関しては、お前がかばわなければ家族全員死んでいただろう。そこは大きく評価される。なので今回特別にお前は地獄行きを免除し、尚且つ天国行きとする。いいな?」 私は奈津美をかばって1人死んだ 死ぬ間際、置いていかないでと泣き叫ぶ奈津美の姿が今でも思い出される
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