この世界に君はいない

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「待ってください」 「なんだ?」 受付?いや、閻魔大王と呼んだ方がいいのかもしれない。彼は素直に天国行きを認めない私を物珍しそうな目で見つめている 「大きく評価し天国行きということは、天国や地獄以外にも行く場所があるのですか?」 「そうだ。特に地獄で償うことも天国でいい待遇を受ける資格も無いようなものは生まれ変わるだけだ」 「本当ですか?では私を生まれ変わらせてください」 また閻魔大王は物珍しそうな目で私を見つめる 「いいのか?生まれ変わる時は、すべての記憶も無くなるんだぞ?」 「はい。それでも構いません」 奈津美のいない天国より奈津美のいる世界の方が私にとっては天国だ。例えその世界が地獄でも
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