─第1章─

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《絶対怪しい。》 私は苛立ちの中でそう思う。 私は尚輝が浮気してるんじゃないか…?と思い始めた。 それと同時に真実を確かめようとトイレに向かった。 私はトイレのドアに聞き耳をたてる。 すると、尚輝の声がはっきりと聞こえた。 どうやら電話してるようだ。 《誰と…?》 私は好奇心でずっと耳をドアから離さなかった。 尚輝は私が聞いてることも知らず喋る喋る。 しまいには私の愚痴も会話の中に入ってた。 『あいつヤらしてくれねーんだけど』 『なんか疑ってるっぽい』 『付き合ってんだから疑うなってのなー』 『本当うざい』 私は苛立ちと悲しみが一気に頂点にきた。 私は立上がり、ドアを無理矢理開けようとした。 その瞬間、尚輝はまた違う誰かと話し始めた。 …何故わかったって? だってさっきの喋り方と違って、笑い声も聞こえるし甘い声も聞こえる。 カップルが初めて付き合った頃のような…そんな声のトーン。
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