プロローグ

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  誰かを好きになるって、難しい。 恋って楽しいだけじゃない。 死にたくなるほど苦しい思いして、ズタズタにされることもある。 誰かを好きになるたびに傷を負って、新しい誰かを好きになるたび、またその傷を癒してもらって。 人って、経験を積むたびに、傷つくことに臆病になるんじゃないかな。 まだまだ未熟だったわたし達の恋は、怖いもの知らずで、独りよがりで。 子供だったかもしれない。 傷つけたかもしれない。 ……それでも精一杯、恋してた。 「人を好きになるのにさ、重いとか軽いとかないじゃん。……むしろ、『軽い愛って何?』って感じ」   わたしの傷を癒してくれたのは、他の誰でもない君でした。  
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