2,ライとナイ

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いっそすがすがしいげっぷ音を聞き、少女もすぐに現状を理解したようだ。 震える声でライを指す。 「わ、私の夢……食べちゃったの?」 「ヘ? ああ、ゴチソーサマ」 「話を聞いてなかったのか、お前はああぁぁ!」 ナイの絶叫が響き、喧嘩が勃発する。 しばらくドタバタという騒音が続いた。 「いったー、グーでぶったナ!」 「お前が話さえ聞いてりゃ円満解決だったものを、どうしてくれるんだこの野郎!」 「一週間も夢が穫れなくて腹ペコだったのに、 ごちそう目の前にして我慢なんか出来ないヨ!」 「しろよ! 数分あれば食えただろ!」 「したらゴハン減るジャン」 「こんにゃろ、やっぱ聞いてたんじゃねぇか!」 「だって何のために禁止区域に入ったと思ってんノ? 餓死寸前で、そうするしかなかったんデショ!」 「そうだよ、お前がトラブル巻き起こしてくれなきゃすぐに食えたのに…… もうやだ、腹減ったし疲れたし禁止区域にまで入ったのに骨折り損だし、きっと俺はこのまま夢警察に捕まるんだ。 そうじゃなきゃそこの女に夢を返せって死ぬまで借金取りのごとくつきまとわれるんだ」
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