2,ライとナイ

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「言い忘れてたネ、俺っちの名前はライ、そこにいるのはナイ。 あんたの名前を教えてくれるカイ?」 満面の笑みに圧倒された形で、少女は後ずさって名乗った。 「あ……晶。渡辺 晶」 「ヨロシク、アキラ!」 満面の笑みで強引に握手を求められ、 晶は半ば呆然としながらされるがままになっていた。 ブンブンと晶の手を振り回し、ライは唐突にナイの方へと晶を引っ張っていく。 「ナイー、話がついたヨ! もう一仕事だヨ!」 「……やだね、人捜しなんか見つかる訳ない」 「く、暗っ……」 晶はその言葉と雰囲気に思わずつっこんだ。 明るく言うライと対照的に、うずくまって動かないナイの雰囲気はとてつもなく暗い。 先ほどの威勢の良さはどこへやらだ。 「大丈夫! 案外二、三回捜せば見つかるカモよ?」 「きっとその前に夢警察に捕まるさ。 俺達はもうだめなんだ」 「夢警察は今夜別件で人間のエリアには来ないヨ! 事前に調べたジャン」 「夢警察が来なくても事故か災害に遭うさ」 「その場合は救助隊が助けてくれるサ。 だから行こ?」
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