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「なんで…?」
「え?」
「なんでそこまでしてくれるの…?私…タケト君にたくさんヒドいことしたのに…。」
その後の言葉は図々しすぎて口には出せないが、タケトには充分伝わっていた。
タケトはケータイをおろし、ユカに優しく笑いかけた。
「…クサいけど、ユカさんに幸せになってもらいたいんです。
なんて、ズルイ言い方ですけど彼に会わなきゃ引きずったままでしょ?
早くフラれて俺の所に逃げてきてくれるのを待つ為です☆」
冗談なのか本気なのか分からないけれど、タケトはそういってイタズラっ子のように笑った。
「…バカね…。」
そんなタケトの気持ちが嬉しかった。
恥ずかしくて照れくさいけれど、それ以上に嬉しかった。
友達と連絡を取るタケトを見つめながら、ユカは自分も何かしなくては!と決心した。
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