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探す決意をしたものの、ユカ自身何から手をつけていいのかさっぱり分からない上になぜだが次々に大きな仕事を任されて何も出来ないまま日は過ぎていった。
タケトともたまに連絡をするが、タケトも新しいプロジェクトのチームに入っているらしく
『今日もまだ残業なんですよぉ~。』
という電話が度々あった。
『俺から言ったのに全然動けなくてごめんなさい。』
優しいタケトの言葉に胸が痛む。
こんなに自分のことを想ってくれている人がいるのに…
なぜ彼じゃなきゃだめなのか…
ほとんど触れたこともないのに彼のぬくもりを忘れることができない。
山積みの進まない仕事とパソコンに向かいすぎて疲れた身体にイライラしながらユカは深いため息をついた。
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