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「相変わらずタケト君熱心なこと。若いねぇ…。」
「あんたおばさん臭いって。」
先ほどの電話のやり取りをそばにいたルリに話すとルリは面白そうに笑った。
「好きな人の幸せの為に動くなんて…いい男だけど、若いなぁと思ってさ☆」
「…確かに若いなとは思うけど。」
「そんな真直ぐな恋してないなぁ。」
「こらこら、あんな素敵な彼氏がいてまだ文句言う気?」
遠い目でうっとりしているルリを現実へと戻してあげると、ルリは苦笑いしながら残っていた紅茶を飲み干した。
「不満とかじゃないよ。
でも今さらさぁ…
正直言うと、ユウタ君にそろそろ結婚しようかって言われたの。」
サラッと言ったルリの言葉に驚いたユカは危うくコーヒーを噴出してしまう所だった。
「けっ、結婚!?
何それ?いつ!?」
「あんた声デカ過ぎ。
こないだ言われたのよ。」
「…なんか問題ありなわけ?」
おめでたい話なハズがルリの表情はなぜだか暗い。
「うーん…問題は何にもないよ?
もう付き合って長いしお互いの親同士も仲良いし、すでに同棲してるし…。」
「じゃあなんでそんな顔してるの?」
ルリは視線をどこかに向けながら、珍しくシリアスに話し始めた。
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