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第三章 増上寺畳替え
《概要》
元禄十四年二月四日。
将軍・綱吉の命により、播州赤穂藩主・浅野内匠頭に勅使饗応役が、伊予吉田藩主・伊達左京亮に院使饗応役の任が下る。
その指南役として、全ては儀式典礼の権威である高家衆肝煎・吉良上野介に一任される事となり、その準備が執行される。
そして、勅使・柳原前大納言資廉、並びに高野前中納言保春、院使・清閑寺前大納言煕定が京を出発し、江戸に下向する。
内匠頭と上野介。その心理的葛藤が幕を開けようとしていた。
《主要登場人物紹介》
◆大石内蔵助良雄◆
(おおいしくらのすけよしたか)
播州赤穂藩・浅野家主席家老。
藩内で【昼行灯】と称される。
◆浅野内匠頭長矩◆
(あさのたくみのかみながのり)
播州赤穂藩主で、浅野家当主。
二度目の勅使饗応役を勤める。
◆堀部安兵衛武庸◆
(ほりべやすべえたけつね)
播州赤穂藩士で、内匠頭家臣。
畳職人を探す為に、奔走する。
◆浅野阿久里◆
(あさのあぐり)
浅野一門出身で、内匠頭正室。
夫に献身的な愛を捧げる女性。
◆浪路◆
(なみじ)
播州赤穂藩・浅野家の侍女頭。
阿久里の相談相手である女性。
◆片岡源五右衛門高房◆
(かたおかげんごえもん
たかふさ)
播州赤穂藩士で、内匠頭家臣。
内匠頭に最も信頼された寵臣。
◆磯貝十郎左衛門正久◆
(いそがいじゅうろうざえもん
まさひさ)
播州赤穂藩士で、内匠頭家臣。
源五右衛門の同志でもある男。
◆奥田孫太夫重盛◆
(おくだまごだゆうしげもり)
播州赤穂藩士で、内匠頭家臣。
堀内道場の四天王でもあった。
◆高田郡兵衛資政◆
(たかだぐんべえすけまさ)
播州赤穂藩士で、内匠頭家臣。
安兵衛と意気投合する硬骨漢。
◆間十次郎光興◆
(はざまじゅうじろうみつおき)
播州赤穂藩士で、内匠頭家臣。
堀内道場の四天王でもあった。
◆上杉弾正大弼綱憲◆
(うえすぎだんじょう
だいひつつなのり)
出羽米沢藩主で、上杉家当主。
吉良上野介の実子でもある男。
◆色部又四郎安長◆
(いろべまたしろうやすなが)
出羽米沢藩・上杉家江戸家老。
綱憲の懐刀で、上杉家の忠臣。
◆大石頼母助良重◆
(おおいしたのものすけ
よししげ)
赤穂藩家老で内蔵助の大叔父。
世襲した当初の内蔵助を補佐。
◆吉良上野介義央◆
(きらこうずけのすけよしひさ)
三河吉良藩主で、高家衆肝煎。
儀式典礼の権威である指南役。
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