短編
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美しい羽にくっついていた体。 私は醜いそれをあっさりゴミ箱に捨てて、母の目の前でその手を広げた。 「お母さんが元気になれますように!」 お守りだよと言って羽をティッシュにくるんでテーブルに置いた私を、母が悲しそうに見たのを覚えてる。 でもあの頃の私には、その眼差しの理由になんて気づくことが出来なかった。 その事に気がついたのは、私が中学に上がりそして。 ――母が亡くなってから。
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